GreenTech Labsの記事にて、株式会社REXEV 代表取締役社長の渡部さんのインタビューを2020年に掲載いたしました。
移動の限界費用がゼロの社会を実現したい ~地産地消の再エネ×電化モビリティ~
この記事中でも取り上げている、EVカーシェアリングサービス「eemo」を実際にGreenTech Labs事務局メンバーが使ってみましたので、その体験談をお届けします。
こんにちは、GreenTech Labsの高橋まさきです。
2021年1月、緊急事態宣言も出る前の正月の話です。都内から小田原に旅行で出かけまして、その時にEVカーシェアリングサービス eemo を使いました。
どうしてeemoを使おうと思ったかをかんたんに説明します。今回の旅行では小田原に宿を取っていたのですが、西側に隣接する真鶴町(まなづるまち)にも遊びに行き、真鶴半島をクルマで一周したいと思っていました。使用予定時間はほんの3〜4時間。その程度の時間ですと、レンタカーを使うと割高になってしまいます。カーシェアを使おうにも、大手のタイムズカーシェアは月額880円かかるサービスですので、普段ほとんどカーシェアも使わない身なので、ちょっと月額費用がもったいないなと思いました。
そこで、eemoに注目しました。eemoは料金プランが2つあって、「いつも使いプラン」と「たまに使いプラン」となっています。前者は月額1,100円かかるのでタイムズよりも高くついてしまうし、何より私は小田原市民ではないので普段乗りません…。しかし、後者のプランはなんと月額無料で、使った分だけの時間制課金(15分264円)です。これなら今回の旅行にもピッタリ。ということで、旅行の1週間ほど前にeemoのウェブサイトで会員登録や免許証の登録を済ませ、携帯アプリをダウンロードしておきました。
そしていざ旅行に行き、eemoを使って真鶴に出かけよう、というときになりました。まずはアプリで付近のeemoのステーションを検索。小田原市内、特に中心部であれば、数百m内に複数ステーションがあるというくらいに、かなりステーションの数は充実しています。手近なステーションに、予約可能な車体があることを確認して、アプリ上で利用予約。あとはそこまで徒歩で向かいます。
なお、カーシェアの予約時間はひとまず2時間で設定しておきました。あとで延長が必要になったらアプリ上でできるので、まずは必要そうな時間だけ予約してあります。
到着したステーションはこちら(ナンバープレートなど一部画像をぼかしています)。ステーションによって使える車の台数は違いますが、ここのステーションはなんと4台もありました。これなら、次の人が予約が入って、いま乗っているクルマの使用時間が延ばせないかも、という心配はないので安心です(事業会社さんの立場からすると、全部ハケているほうがうれしいかもしれませんが…)。
車種は、日産リーフのみが並んでいました。私はクルマに詳しくないので、歴代のどのモデルに相当するかはよくわかりませんでした。
ちなみに、この駐車場にはeemoのクルマが4台ありますが、アプリで予約する時点で特定の1台が指定されるので迷う心配ありません。ナンバープレートがアプリ上に表示されるので、そのクルマを使います。
駐車場では充電ケーブルによって、クルマは常に充電されている状態にあります。充電スタンドの説明書きに沿ってプラグをクルマから引き抜いて、スタンドにかけておきます。
そして、スマホアプリによってクルマのロックを開けて、いざ運転席へ。パッと気づくのが普通のガソリン車と比べてシフトレバーなどが単純化されていることです。最初はちょっと迷うのですが、しかし普段運転しない人間にとっては、実はこの単純化は助かるということに、あとで運転に慣れてきたときに気づきました。
あとはこの写真のように、スマホスタンドがついているのも便利です。完全にスマホを使う前提で運転席が準備されているのはとても快適です。もちろんEVなので充電もかんたん。USBの端子がついているので、手持ちのケーブルを挿してかんたんに充電できます。
もちろん、カーナビも付属しています。このカーナビも、カーシェアやレンタカーによってはやたら古いものがあって使い勝手が悪かったりしがちですが、eemoに搭載されているカーナビはかなり新しく、操作はしやすかったです。スマホアプリのGoogle MapsやYahoo!カーナビなどと併せて使うことで、精度の高い運転情報が得られるので満足です。
さて、いざクルマを動かします。繰り返すように、私が普段クルマに乗らない人間なのでどこまで正確な記述ができるかはわかりませんが、率直に感じたのは、「とても静かで、なめらか」ということです。ガソリン車の場合、常にブルブルとエンジンが震えているわけですが、それがまったくないため、まるで違う乗りものに乗っているような気分になります。
駐車場から出す時に役立ったのが、バックビューです。最近はカーシェアやレンタカーでも搭載車は増えてきたかもしれませんが、運転に不慣れな人にとってバックビューの存在は後退時に心強いものです。あとはバックでの駐車時など、タイヤの向きから予想される進行位置が点線で、モニタ上のバックビューに重ねて表示される機能があるのも助かります。運転なれてないと、ハンドルの向きによってどっちに進むかが、特にバックのときは混乱しがちなので。
ナビを入れ、無事に駐車場から出して、いざ本格的に出発。
公道に出てみると、運転のスムーズさがさらに感じられます。加速がなめらかで速いため、自分がどれくらいの速度でどっちに行きたい、という意志を持った時に、それにタイムラグなく車が追従してくれるような感覚があります。
小田原から真鶴までは、道路距離で15km程度、混んでいなければ20〜30分で着きます。しかし案の定というか、国道135号の混雑に巻き込まれ、スイスイとはいきませんでした。しかし、加速、減速、低速前進のときも、私が運転したことあるガソリン車に比べると、結構ラクだなと感じました。特に坂道発進するときなど、かなりパワーがあるので楽に出られる感じがあります。
無事に真鶴駅前までたどり着き、そこからは真鶴港方向に行きました。目的地は、真鶴岬の先端です。
真鶴町は、漁港と岬が近い距離にあり、町の中にも高低差があります。美の基準と呼ばれる独特のまちづくり条例で知られ、段々状に並ぶ家々が美しく、森と海に恵まれた素敵な町です。
港を抜け、岬の山道を登っていきます。結構な急カーブと傾斜が続きますが、EVのパワーのおかげでスイスイと進めます。
岬を登りきったところの駐車場にクルマを止め、あとは歩いて岬の先端に向かいます。
岬の先端からは、海面に突き出す3つの巨石「三ツ石」を眺めることができます。この日はお天気にも恵まれ、晴天のもと、美しい真鶴の海を堪能できました。
駐車場に戻り、ちょっと遅めの昼ごはんに向かいます。駅前までクルマで戻り、コインパーキングに停車します。ここで、リーフのバックビュー機能が大活躍。
お昼は、真鶴駅前の手作りピザ食堂KENNYと決めていました。何年も前に訪れてピザの美味しさに感動したあと、なかなか来る機会がなかったのですが、この日数年ぶりに食べることができました。真鶴は、干物の名産地としても知られており、その干物を使ったピザが最高に美味です。真鶴に来る機会があればぜひ、駅前のKENNYで干物のピザを食べてみてください!
さて、小田原に戻ろうとしたところで、当初のカーシェアの予約時間が迫っていることに気づきました。eemoのアプリが便利で、予約時間と現在のクルマの位置から推定して、現在の予約時間だとたぶん間に合いませんよ!ということを通知してくれます。
これはいかん!ということで、30分ほど延長。使った時間だけ課金される仕組みなので、心配な人は長めに予約しておいてもいいと思います。
またしても渋滞に巻き込まれながらも、無事に小田原の駐車場まで帰ってきました。クルマを所定の位置に頭方向から止め、クルマの電源を切ります。アプリ上で利用を終了します。忘れ物をチェックして降車。最後に、充電ケーブルを再び車体前部につないで、これでおしまいです。
ちなみに、クルマに乗ったときの走行可能距離は250kmほどと表示されていました。この日乗った距離は40km程度でしたので、せいぜい電池容量の20%くらいしか使わなかったということになります。カーシェアという用途で考えれば、普段止めてある駐車場の充電装置だけで充分だろうと思いました。EVとカーシェアは相性が良いと言えそうです。
というわけで、eemoの初利用、そしてEVの運転初体験となりましたが、非常に満足でした。最初に書いたように、月額0円のプランがありますので、ユーザー登録してもそれだけならお金はかかりません。小田原に旅行される機会がありそうな方は、ぜひ事前にアプリをダウンロードして、ユーザー登録されておくことをおすすめします!
(おわり)
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記事執筆日: 2021年01月22日
執筆責任: GreenTech Labs